楽しみ、安心感のために、日報への返信を活用する
研修・育成の場面において、新人・後輩に日報を書いてもらうことがあるかと思います。
その日報、どのように扱ってますでしょうか?
読むだけでも新人・後輩のことを知る手掛かりになりますが、返信の工夫で新人・後輩にとっての楽しみ・安心感に繋がっていくと考えます。
日報に何を書いてもらうか
新人・後輩の研修・育成において、日々の業務内容や学びを日報等の報告書として書いてもらうのは、コミュニケーション・ふりかえりの補助に繋がると思われます。
日報には、任意の内面(思考・感情)の記載を促す欄、自由記入欄があることが、下記2つの理由から重要だと考えます。
- 任意であることが、新人・後輩の書くハードルを下げる
- 成果・結果だけでなく、過程にも焦点が当たりやすくなる
また、研修・育成担当者の負担を考慮して、週報・月報のように頻度を少なくする選択肢もあります。
筆者としては、返信出来る機会を増やすために、出来れば日報をオススメします。
日報への返信を活用する
日報自体が新人・後輩の状況を知る手掛かりになりますが、活用のためには返信が欠かせないと、筆者は考えます。
返信することで、新人・後輩への下記のような気持ちに繋がることが期待出来ます。
- 自分の日報を読んでもらっているという実感
- 返信を読む楽しみ
- 何かあったときに伝えられる・受け取ってもらえるという安心感
これらの気持ちに繋げるために、筆者は下記方針で返信を書いています。
- 評価でなく、感謝・受け取りを具体的に伝える
- 疑問・質問には丁寧に答える
- ネガティブなことは書かない
「いつもありがとう」のような抽象的な内容だと、返信が毎回同じになってしまい、「内容を見ずに定型文を返しているだけかな?」と思われるかもしれません。
具体的に書くことで、日々の返信に変化を付けやすく、新人・後輩に「今日は何が書かれているかな?」と楽しみを感じてもらえるようになるかもしれません。
また、感じたこと・考えていることが日報に記載されていたら、そこに触れていくようにしています。
仮に、「○○をしました」くらいにしか書かれていなかったとしたら、その日の新人・後輩とのやり取りの中から、感謝を伝えられるポイントを探して書くようにしています。
やり取りの場がオープンかクローズドか
日報返信がクローズドな場だと、返信は自由に書きやすいように思います。
クローズドというのは、下記のような1対1のやり取りの形式です。
- 紙に書いて提出されて、そこに返信を書き込んで本人に返す
- メールで1対1で送受信
- チャットツールのダイレクトメッセージ
オープンな場は、第三者も見れるやり取りの形式です。
この第三者に、他の新人・後輩が含まれている場合は、要注意だと考えます。
特定の人には長文で丁寧に返し、別の人には短文で一言書かれているだけのような場合ですと、他の人の返信と比較してモチベーションが下がる恐れがあります。
返信の分量を完全に揃えるのは中々難しいですが、筆者は極端に違いが出ないようには分量調整を心掛けています。