新人・後輩の研修・育成に取り組むことになって不安が残る人は、内省してみませんか
ここでは、新人や後輩の研修・育成に取り組むことになって色々準備をしているけど不安が残る、という人に向けて「内省」についてご案内していきます。
研修・育成に取り組む人の内面に焦点を当てていく形です。
研修・育成に取り組むことになったら
新人や後輩の研修・育成に取り組むことになったとき、筆者が実施した2つのことを挙げてみます。
①自分の状態を知る
②関係性の方針を定める
①自分の状態を知る
自分の状態を知るために、3つの観点があると考えます。
これらの観点で掘り下げる目的は、研修・育成への取り組み方を検討しやすくすることです。
- 研修・育成に取り組む自分の思考・感情に焦点を当てる
- 研修・育成の相手をどのように捉えているか確認する
- 現時点での捉え方を見える形にしておく
研修・育成に取り組む自分の思考・感情に焦点を当てる
研修・育成に取り組むことについて、どのようなことを思い、考え、感じているでしょうか?
- 面白そう
- 面倒くさそう
- 新しいことに挑戦する機会だ
- ちゃんと教えられるか不安
このように、様々なものがありそうです。
正解があるものではないので、どのようなものが挙がっても構わないと思います。
研修・育成の相手をどのように捉えているか確認する
研修・育成である以上、相手が存在します。
その相手を、現時点でどのように捉えているでしょうか?
- 真面目そう
- 何を考えているか分からない
- 飲み込みが早そう
- 自分の苦手なタイプかも
こちらも、様々なものがあるかと思います。
相手が複数の場合は、「新人2人は・・・・・・」というように一括りにせずに、1人1人についての印象を確認していきます。
また、上司等から事前情報を伝えられる場合もありますが、あくまでその人から見た印象に過ぎない、と受け取ることをオススメします。
自分より経験のある○○さんが言うことだから正しいはずだ、というように鵜呑みにしてしまうと、研修・育成対象への決めつけ・思い込みが増加・強化される可能性があります。
誰の視点であっても絶対や正解はありませんが、出来るだけ決めつけ・思い込みを減らしておくと、関わりの中で柔軟な対応がしやすくなると考えます。
現時点での捉え方を見える形にしておく
自分の思考・感情と相手への捉え方について、ある程度意識化・言語化が出来たら、書き出して見える形にしておくことをオススメします。
書き出すとなると確定したもののみにしたくなるかもしれませんが、あくまで現時点のものなので、下書きくらいの感覚で書いてみて頂けたらと思います。
整理されたものでなくても、思いついた単語をメモしておくだけでも十分です。
言語化したものの共有は、必要があればで構わないと考えます。
②関係性の方針を定める
自分の思考・感情と相手への捉え方を言語化してみたら、次は関係性の方針を定めていきます。
研修・育成相手とどのように関わっていくか、という方針です。
具体的には、下記のようなものが挙げられます。
- 言葉遣いをどうするか(丁寧語、タメ口、命令口調等)
- 相手への呼び方をどうするか(敬称、呼び捨て、ニックネーム等)
- 業務外の時間をどの程度共有するか(休憩時の雑談、ランチ、飲み等)
- どの程度自己開示するか、どの程度自己開示してもらいたいか
この方針を検討するに当たって、「①自分の状態を知る」の段階で言語化したものが材料になります。
例えば、下記のように材料から方針を立てることが出来そうです。
- ちゃんと教えられるか不安
- 自分は研修・育成の経験が少ないので、気になること等あれば教えて欲しい、と最初に自己開示しておく
- そうすることで、何か教え間違えたりしたときに、訂正を言い出しやすくする
- 自分は研修・育成の経験が少ないので、気になること等あれば教えて欲しい、と最初に自己開示しておく
- 何を考えているか分からない
- ランチに誘う等して考え方や価値観を知るために話す機会を増やす
- 相手を知ることで、やり取りをしやすくする
- ランチに誘う等して考え方や価値観を知るために話す機会を増やす
- 自分の苦手なタイプかも
- 「さん」付け、丁寧語で話しかける等して、一定の距離を取るようにする
- 距離を取ることで、自分や相手について冷静・客観的に捉えやすくする
- 「さん」付け、丁寧語で話しかける等して、一定の距離を取るようにする
このように方針を立てておくことで、不安や悩みを軽減して、研修・育成に取り組みやすくなるのではないでしょうか。
ここで立てる方針はあくまで開始時点のものです。
研修・育成を進めていく中で、状況に応じて見直しをしていくものになります。
定期的な内省
研修・育成が始まってからも、定期的にふりかえり・内省は実施していくことになると思われます。
その際に、何かしらの形で記録を残しておくと、研修・育成についての気づき・学びが得られやすくなるかもしれません。