理解度向上のために、様々な質問を受け容れる姿勢を持つ
新人・後輩に説明や案内をしていると、予想外の質問が飛んでくることがあります。
研修・育成担当者からすると、本筋と関係ないと感じるものかもしれません。
そのような質問が出てきたときに受け容れる姿勢を示すことが、下記に繋がりやすくなると考えます。
- モチベーション向上
- 質問がしやすい場づくり
- 内容の理解度向上
新人・後輩から出てくる質問
課題・業務等の説明をする際、どのような質問が出てくるかは分かりません。
毎回出てくると思うものもあれば、○○について訊かれたのは初めて、というものもあるでしょう。
伝える内容が毎回同じであっても、どのように響くかは人によって異なってくるためです。
これらの質問をどのように扱うかという姿勢は、新人・後輩との関係構築に影響してくると思われます。
質問の捉え方
出てきた質問の捉え方については、2つの注意点があると考えられます。
- 本筋に関係があるかどうか
- 過去に出てきた質問と同じかどうか
研修・育成担当者が本筋に関係ないと判断すると、質問への対応がぞんざいになる恐れがあります。
「それは今回の話と関係ないので本題に戻りますね」のようなぞんざいな扱いを受けると、新人・後輩の質問意欲が低下するかもしれません。
過去に別の人から出た質問と同じと判断すると、答え方も過去と同じになる可能性があります。
過去にも答えている分、整理された状態で答えられるかもしれません。
一方で、答え方が定型化して、相手の状態を考慮しない対応になる懸念も孕んでいます。
筆者は、質問対応にある程度慣れてきた頃に、相手の理解状況を考慮せずに定型化した答え方をしていた覚えがあります。
質問に応じる姿勢
内容の理解・知識や情報の整理に至る道筋は、人によって異なる場合があります。
研修・育成担当者からしたら本題の理解に関係ないと思うようなことが、新人・後輩にとっては、理解に繋がる手掛かりになるかもしれません。
理解に至る道筋を増やすために、様々な質問に出来るだけ丁寧に答えて行きたいと考えています。
■例
「△△は〜です。他に気になること等ありますか? 特になければ、○○の話に戻っていきます」
とはいえ、時間や段取り等の状況次第では、丁寧に答えるのが難しい場合もあるかと思われます。
そのような場合は、後からしっかり対応しますと示すことで、新人・後輩の質問しやすさ・モチベーション向上に繋がるかもしれません。
■例
「まずは○○について説明をさせてもらいます。その後に、訊いてもらった△△について説明します」
文脈への意識
新人・後輩から出た質問への受け取りが「そこに興味関心があるんだ」で止まると、得られる気づきは断片的なものになりやすいと思われます。
その質問が、新人・後輩のどのような文脈で出てきたものかに着目・確認することで、下記のような理解を深めてもらうための材料が得られるのではないでしょうか。
- この順番で伝えると、理解しやすいかもしれない
- ○○に関連付けて説明すると、取っつきやすいかもしれない
- △△の要素を抜いて説明すると、大枠が掴みやすいかもしれない