チームの関係構築のために、チームでのふりかえりを行う
業務の内容に応じて、チームメンバーで集まって取り組みを行うこともあるかと思います。
チームとして業務に取り組むに当たって、チームの関係構築も求められると考えます。
チームで集まる際の目的は様々ですが、ここではそれらを関係構築の観点から検討していきます。
また、筆者が取り組んでいるチームでのふりかえりについても記載していきます。
※集団を「チーム」と呼ぶか「グループ」と呼ぶかで意見が分かれるかと思います。
ここでは、業務という目的を持っている会社内の集団を想定しているため、「チーム」という表現を採用しています。
チームで集まるときの目的
チームメンバーが集まって同じ時間を過ごすとき、その目的は主に下記3つかと思われます。
それぞれについて、「関係構築」のしやすさという点で検討してみます。
- アイデア出し
- 情報・知識の共有
- 思考・感情の共有
アイデア出し
何かの反省・改善・企画のために、チームメンバーで集まってアイデア出しを行う場合があります。
最近だと、ブレインストーミングという表現の方がしっくり来るかもしれません。
筆者としては、未来についての話であれば、比較的関係構築に繋がりやすいのではないかと考えます。
普段触れることのない、各メンバーの経験や価値観に触れることもあるためです。
過去についての話だと、何がプレッシャーを与えることに繋がるかで記載したように却って関係構築を阻害してしまう恐れがあるため、要注意です。
情報・知識の共有
業務の効率化や新しい業務を覚える際、全員にまとめて説明した方が説明が1回で済むため、メンバーを集めて説明することもあるかと思われます。
その場で疑問や気になることを安心して発言出来るくらいに関係構築が進んでいれば、発言をしてくれた人への感謝等から、関係構築が更に進むかもしれません。
思考・感情の共有
普段業務に取り組む上で、各メンバーがどのようなことに興味関心を持ち、どのようなことを思ったり考えたり感じたりしているか。
それらが本人が納得した上で共有されれば、互いにどのような人かを知る機会になり、メンバー同士の関係が更に深まると筆者は考えます。
このアプローチは、「本人が納得して」というのがとても重要だと感じます。
無理矢理喋らせる形だと、却って溝が深まることになると思われます。
以下では、筆者が具体的にどのような取り組みを行っているかを記載していきます。
関係構築のための取り組み
筆者がチームの関係性強化のために、チームメンバーで集まってふりかえる時間を、2週間〜1ヶ月に一度程度設けています。
その詳細は、下記の通りです。
筆者が実施している取り組み
- 冒頭で、集まった時間の目的、進め方について、説明する(毎回)
- 目的は、「安心して過ごせる環境づくり」を設定している
- 5分間、各自がここ最近をふりかえる時間を設ける
- ふりかえるのは「出来事」「自分の行動」
- それに伴う、「思考」「感情」
- ふりかえったものを元に、「この場で話しても構わない」と思えるものを、1人ずつ順番に話してもらう
- 話してもらったことは、全員が見える位置に映した画面にメモをしていく
- 話し終えたら、話してもらったことについて、付け加えや訂正がないかを確認する(筆者が)
- 一巡するまで、他の人の感想や質問は挟まない
- 一巡後、ここまでに語られたことについて、自由に質問・感想を語ってもらう
- 評価や否定はしないように、と明示しておく
- 全員が無理に話す必要はない
取り組みによって生じていると思われること
上記取り組みを実施することで、参加メンバーから下記のようなフィードバックをもらっています。
- 自分が感じていた不安、自分だけかと思っていたが他の人も同じように感じていたのを知って、安心した
- 他のメンバーの感じ方を知って、身近に感じられるようになった
このようなフィードバックを受けて、この取り組みはチームの関係構築に繋がっていると感じています。
そのため、引き続き実施していきたいと考えています。
また、上記の形は現時点で下記を満たせるベターな方法と考えているものです。
今後、下記をより満たしやすいものを試行錯誤しながら取り組んでいきたいと思います。
- チームメンバーが安心して参加出来る
- 関係構築に繋がる
※この取り組みは、筆者の現場では上手く機能していると感じていますが、他の場ではその限りではないと思われます。
現場での場づくりのための一例として、参考程度に捉えて頂けたら幸いです。